平成20年度 第2回アパレル問題研究会

 第1グループ  Tシャツ 柄糸のみの毛羽立ち 
 第2グループ セーター モール糸の部分毛羽脱落 
 第3グループ レディスパンツ 糸の飛び出し 
 第4グループ ビジネススラックス 腿後側の毛羽立ち
 第5グループ メンズコート ブクツキの発生 
    

第5グループ

事例5
商品:メンズコート
苦情内容:
クリーニング後、商品全体にわたってぶくつきが発生した。
苦情品の外観
ボンディング素材。商品全体にわたって貼り合わせた生地の剥離が認められる。4年前の商品。

組成表示
表面:ポリエステル100%
裏面:ナイロン100%
(ウレタンボンディング)
裏地:ポリエステル

取扱絵表示
   
タンブラー乾燥はお避け下さい。

関連する試験データ及び情報
 
ジャングルテスト初期剥離強力 750cN
             6日後 550cN

取扱い絵表示
<クリーニング店へのお願い>
この製品は溶剤が残留しやすいため、充分に乾燥を行って、残臭がしないことを確認した上でお客様へお返し下さい。
<クリーニング店へのお願い>
この製品は溶剤が残留しやすくキワツキ現象を起こすことがありますので、脱水を充分行って下さい(6分以上)。またタンブラー乾燥を不十分なまま風乾されないようご注意下さい。

1,何故この現象が起こるのか?
 4年経過していることから、ボンディングに使用しているポリウレタン樹脂の経時劣化(加水分解)によるものと推定。特に高温多湿の場所、燃焼ガスや紫外線の影響を受けやすいところでの保管条件の場合、劣化が速い。

同様事例

2,製品の特性または技術限界として避けることのできない現象といえるか? 
ポリウレタンの特性である。

3,商品を企画・生産・販売する際の注意事項と対策、クリーニングにおける注意事項と対策。
・ ポリウレタンの特性(特に劣化は避けられないこと)を取扱注意表示や下げラベルに記し、販売時に説明する。
・高温多湿、燃焼ガス、紫外線などを避け、風通しの良い場所で保管するよう消費者への啓蒙をはかる。
・ クリーニング受付時には、ポリウレタン樹脂製品の特性(劣化、キワ付き等)について説明する。