ミニ情報TOP→ 日本衣料管理協会TOP→ バックナンバー一覧（2003年度:第20巻～）→
行 政 ★日本企業の海外事業展開18年度、再び中国への関心
規格関連 ★防蚊性試験法 ISO化めざす
素 材 ★テープがない新ファスナー
加 工 ★レーザー加工表現でバリエーション拡充
アパレル ★岐路に立つジャパンデニム
流 通 ★伸び鈍る百貨店のインバウンド需要
クリーニング ★フリマアプリとコインランドリー協業
消 費 ★光触媒マスク 根拠なし 消費者庁4社に措置命令
健康・快適性 ★温度調整ウエアラブルデバイスに注目
その他 ★ベトナム、原産国偽装排除に躍起
経済産業省の調べでは、18年のフリマアプリの国内市場規模は6392億円。この2年間で2倍に急成長し、フリマアプリが浸透してきた。消費者のモノの買い方にも変化が見られ、すぐにアプリで売ることを前提にモノを買う｢ワンショット消費｣が若者を中心に広がっているようだ。
経済産業省は「公正なM&Aのあり方に関する指針」「グループ･ガバナンス･システムに関する実務指針」を策定した。「公正なM&Aのあり方に関する指針」は、07年に策定したものを、18年11月に設置した有識者会議を踏まえ、全面改定したもの。
総務省の住民基本台帳に基づく19年1月1日時点の人口動態調査によると、日本人の人口は1億2477万6364人と前年から43万3239人減った。減少は10年連続で、減少幅は68年の調査開始以来、最大だった。一方、外国人は16万9543人増えて過去最多の266万7199人となり、働き手としての存在感が高まってきた。
中国経済が減速する懸念材料として米中貿易摩擦をみている企業が多いなか、ジェトロの｢18年度日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査｣で、｢輸出拡大を図る」企業が80％となった。15年度をピークに低下が続いていたが、輸出拡大地域としては中国が最多の58％で、前年から8ポイント上昇した。
海外需要開拓支援機構(クールジャパン機構)はアパレルベンチャーのシタテルに出資すると発表した。全国の生地工場や縫製工場との協力で高品質な衣服を小口生産できるシタテルのサービスを支援。日本国内の個人デザイナーや小規模ブランドが海外でも独自商品を販売できる環境を整える。
IMFの世界経済見通しで、19年の成長率予測を3.2％に引き下げた。米中などの通商摩擦の影響で、世界の貿易量を前回予測に比べ0.9ポイントも下方修正したことが響いた。世界の成長率は20年には3.5％に回復すると見込むが、IMFは｢この予測は心もとない｣とした。日本の19年の成長率は0.94と予測し、4月時点から0.1ポイント下方修正した。
政府は厚生労働省などで相次いだ統計不正問題を巡り、月内にも各省庁の統計を内閣官房が一元的にチェックする体制を敷く。所管省庁の調査や集計が適切かどうかを外部から審査する仕組みをつくる。年内にこれを含めた総合対策を打ち出し、政策づくりの土台となる公的統計の信頼回復を急ぐ。
経済産業省が10月の消費増税に伴って実施する「キャッシュレス決済時のポイント還元補助制度の加盟店登録申請数は7月30日時点で24万弱となった。事務局の審査を経て登録済みとなった加盟店一覧を特設サイトで公開している。
日本政策金公庫は、後継者がいないため事業を第三者に譲り渡したいと考えている経営者から、事業を譲り受けて操業する形態を「継ぐスタ」とネーミング、支援を強化している。公庫内に専門担当者を配置し、事業継承マッチング支援に乗り出しており、現在は東京都中心の取り組みを、今後は地方にも広げる方針。
世界で記録的な猛暑が続いている。6、7月の気温は史上最高となり、欧州各地で40℃を超え記録を更新した。北極圏では氷河の融解や山火事が相次ぐ。ILOは暑さで労働時間が減り、30年までに世界で計2兆4千億ドルの経済損失が生じる恐れがあると試算している。
日本化学繊維協会は、18年にJISとして発行した繊維素材の防蚊性試験方法の国際標準化に取り組む。防蚊性試験の中でも誘引吸血装置法は日本が独自に開発した方法のため、類似の試験方法を他国が開発する前に国際標準化機構(ISO)に提案し、ISO化を目指す。近年、デング熱やジカ熱など蚊を感染媒介とする病気が社会的脅威となっている。これに対して繊維企業は防蚊性を有する機能性繊維を開発しており、商品化も進められた。
ダイワボウレーヨンは、水素結合(電気陰性度の高い原子が水素原子を介して結びつく化学結合)による自己接着性を持つレーヨンショートカットファイバー「SBH」を開発した。バインダー非使用で高強力な機能紙(湿式不織布)を作ることができ、木材パルプを原料とする通常の紙と同様に水中で容易に崩壊する。高強度と水解性、生分解性を併せ持つ機能紙原料として用途開拓に取り組む。
バッグなどの金具類に特化した副資材のエムアンドケイヨコヤは、毎年新アイテムを出し、海外のラグジュアリーブランドからの反応も多くなっている。直近で開発して打ち出しているのが、特許開発中の「引っ掛けホック」。磁気を使わず、スライドさせることでしっかりと留めることができる。バッグ本体に取り外し可能な小さいバッグやポーチを連結する"バッグ･アウト･バッグ"のための留め具として開発した。
セーレンはジャカード編み機を独自開発し、高伸縮のジャージに様々な柄が表現できるようにした。このジャカード編み機で編んだ新素材「フレックスムーブ∞」は、どこを裁断しても糸がほつれないフリーカット素材で、無地から花柄、メッシュ風や迷彩柄などの多彩な柄を自由に切り替えることが可能である。20～21年秋冬から本格販売し戦略商品と位置付けて無縫製インナーやスポーツアンダー向けに展開する。
JUKIとYKKはテープのない新ファスナー「エアリーストリング」と、それを縫製するための専用ミシンを共同開発した。ファスナーテープを無くすことで、衣服をより軽く、柔らかく仕上げられ、従来必要だったステッチ工程を省略できる。専用ミシンはJUKIが製造し、YKKが縫製工場に貸し出すことで縫製のオペレーションをサポートする。両社は今後も協業することで相乗効果を高める。
カーシート地製造の大喜(福井県坂井市)は、光ファイバーを使った織物を開発した。この織物はジャカード織物とカラミ織りを組み合わせたもので、開発には5年近くを要した。カラミ織りの技術を使用し光ファイバーの屈曲を最小限に抑えることで、光ファイバーが屈曲すると光が通らなくなるデメリットを解消した。ジャカードでデザイン性を付与。緯糸に通した光ファイバーを使ってさまざまな色を出すことができる。
合繊詰めわた製造のアライ(京都市)は、従来品よりも中心まで均一に繊維が詰まった粒わたを開発し、これをシート化することにも成功した。この粒わたは、従来品に比較して高い反発感を発揮し、ウォッシャブル性もある点が特徴である。国内に新工場を立ち上げ、ダウンに代わるスポーツアウターや、ブラカップのクッション材、寝装具などの用途開拓を進める。
繊維製品を含むプラスチックの廃棄物が、海洋環境中で生物系に様々な好ましくない影響を与えることが懸念されている。筆者らは本稿で生分解性プラスチックの分解機構等について解説している。特に空気中や海水中では分解されないが、海底中の酸化還元電位の低さを利用して分解される新しいプラスチックを開発し、時限生分解性プラスチックとして紹介している。
スリーエムジャパン(東京都品川区)は、黒色の反射材「3Mスコッチライト反射トランスファーフィルムC790」を発売する。黒色でありながらこれまでの濃色反射材の3倍以上の反射輝度を持ち、色や反射輝度の洗濯耐久性も高い。伸縮性があり、ひび割れもしにくい。学生服など定番のシルバーではデザイン性を損なうとされてきた衣料品にも反射材を付けられるようになり、衣料品の企画･デザインの幅が広がる。
バイオテクノロジーを使った、繊維やレザー代替の素材開発が世界的に活発化している。ユニークな技術を持った各国のスタートアップ企業が巨額の資金を調達し、量産化に向けた動きを強める。石油も生きた動物も使わないサステイナブル(持続可能)な素材として注目され、商業ベースでの採用も進みだした。
着用するだけで心拍数などの生体データを収集できるようなスマートテキスタイルの研究、開発の第一線に立つ方々に向けて現状と課題、そしてその可能性を語っている。中には、産官学で繊維でのICタグ標準化も指摘している。
三井化学はポリメチルペンテン「TPX」を繊維化し、衣料向けをはじめとする用途開発に乗り出した。TPXはポリオレフィンの一種で、熱可塑性樹脂の中で最も低密度のため軽量性にも優れ、フッ素樹脂に次ぐ低い表面張力のため、離型性が良く、未加工で撥水し、水性汚れが付きにくい。結晶性ポリマーだが、結晶部と非結晶部の光の屈折率に差がほとんどないため、可視光領域での光線透過率は約90％で透過性が高い。熱伝導率が低く、保湿性にも優れる。
三菱ケミカルは、カーペット用ポリエチレン長繊維の紡糸を始めた。ポリプロピレン(PP)長繊維「パイレン」、BCFナイロン(ナイロン6)「キラビス」に続くカーペット用糸で、市場ニーズを取り込む。ポリエチレンはマルチフィラメントの白糸。繊度は440デシテックス(T)を基本にするが、カーペット用は660T。BCFナイロン長繊維のキラビスと交撚して供給する。熱伝導性のあるポリエチレンと吸湿性のあるナイロンを組み合わせることで、高機能の冷感カーペットを可能にする。
服飾副資材卸が環境負荷を低減する素材のパーツ提案を強めている。国内アパレルに広がるサステイナブルへの関心に応え、需要の取り込みを目指す。島田商事は国連のSDGsに対応し、環境に負荷をかけない資材開発を強化している。資源リサイクルやプラスチック使用量の削減、焼却時のCO2(二酸化炭素)排出量の抑制などへの貢献を意識した樹脂ボタンや裏地、タグ留め、カラーキーパーなどでスポーツからカジュアル、大手量販店が関心を示した。
カシミヤ専門メーカーのルーエンジャパンは、家庭洗濯が可能で、毛玉ができにくいカシミヤ100％新商品「Easy. Care CASHMERE」を開発した。これはカシミヤ繊維の表面にあるスケール(うろこ)を分子改良によって結合させるもの。このためカシミヤ繊維独特の柔らかさや肌触りを維持した上で、ウォッシャブル性と抗ピリング性を実現した。非塩素系加工なので、「地球環境にも優しいエコ商品」とアピールしている。
ジーンズ洗い加工大手の豊和は、色落ちやアタリなどを出すレーザー加工機で、表現のバリエーションを増やしている。実際の古着を忠実に再現したほか、製品染めとの組み合わせで抜染のような表現も可能。レーザー加工のノウハウを蓄積しており、環境への優しさも含めアピールを強めている。色落ちをデータ化し、緻密な表現でも量産できる点はレーザーならではだ。
捺染工場の日興染織(京都府)は、デジタルプリントの受注拡大に伴い、3台目となるインクジェットプリンターを増設した。同社は見本反などの小ロット向けでインクジェット機を導入したが、15年ごろから需要が広がり増設してきた。海外ブランドがインクジェットの表現力や正確さ、発色性に高い関心を示している。今後は、人材の充実･若返りも図りながら染色事業の拡大を目指す。
ダイワボウノイは染色加工を中心に革新的な生産プロセスの活用に取り組む。海外の染工場と連携し、超臨界染色によるポリプロピレン(PP)の染色に関する実験を開始した。超臨界染色は、超臨界流体にした二酸化炭素を使用する染色方法。物質は気相と液相の相転移が起こる温度･圧力の上限(臨界点)を超えると気体の拡散性と液体の溶解性を併せ持つ超臨界流体となる。これを水の代わりに活用することで無水での染色が可能なほか、通常の染色方法では染めることのできない素材への染色も可能になる。
御幸毛織(名古屋市中区)は、フッ素を含まない環境配慮型撥水剤を用いた新撥水加工素材「C-zero(シーゼロ)」(商標登録申請中)を開発した。20年春夏物から紳士服地向けで販売を先行し、婦人服、ユニフォーム、学生服などにも広げる。シーゼロは初期撥水性5級。ドライクリーニング10回後も3級を維持し、同社のフッ素系撥水加工素材と同等の性能を持つ。手触りや柔らかな膨らみ、スムーズで滑らかなドレープ性などウールが持つ本来の風合いも損なわない。
ニッケは毛織物生産･加工技術開発を担う印南工場(兵庫県加古川市)に日本初となる最新鋭の連続ロープ洗絨機を導入する。11月末に据付が完了予定。この加工設備導入で商品開発の強化やさらなる品質･生産性向上を目指す。今回導入するのはイタリアの染色加工機メーカー、ペンテック社製の連続ロープ洗絨機。独創的な機構によってウール特有のさまざまな風合いを作ることができる。連続加工によって安定した品質や生産性の向上に寄与することも期待できる。
工業用化学薬品製造の日新化学研究所(大阪府高槻市)は、ショウガこうじを用いた温感加工剤を、雑貨用途に向けて提案している。トウガラシを用いた同加工剤はあるが、ショウガを原料とするものはなかったとみられ、注目されている。同加工を施した生地から、ショウガ成分が汗で溶け出して肌に付着すると、血管が拡張し、体温が上昇する。3～5分で効果を実感できるという。トウガラシは肌への刺激が強いが、ショウガの刺激はマイルドだという。
世界のアパレル生産の仕組みが変わりつつある。大きな流れになっているサスティナビリティー(持続可能性)や、一人ひとりの消費者に合わせた量産システムであるマスカスタマイゼーションが原動力となり、これに対応した繊維機械の開発が進む。アパレル業界の新たな潮流が機械の進化を後押しし、機械の進化がさらにサプライチェーンの変革を促す。
19～20年秋冬オートクチュールコレクションで最も大きな話題といえば、カール･ラガーフェルド亡き後の「シャネル」の方向性といえる。ラガーフェルドによる長期のデザイン体制を引き継いだヴィルジニー･ヴィアールが、どんな新生シャネル像を見せるのか、注目が集まった。
スポーツウエア市場で若い女性の存在感が高まっている。市場調査会社のエヌピーディー･ジャパンによると、18年5月から19年4月までの日本のスポーツウエアの市場規模は3800億円と前年同期比で2％減少。一方、若い女性のスポーツウエアの「普段使い」が増え、普段使い用の購入金額は前年同期比で1割増加した。
レディス市場の19年春夏ヒット商品は、リネンやワッフルのリラックス感のあるアイテムが上位を占めた。ベージュやブラウンなどのアースカラーのトレンドと相まって、働く女性にもナチュラルなスタイルが一気に広がった。ほっこりした土っぽいイメージにならないよう、ワンショルダーや広めのネックライン、ロングスカートのスリットなどヘルシーな肌見せもポイントとなった。
20～21年秋冬に向けたファッションテキスタイルで、黒を中心としたダークカラーが欠かせなくなっている。伊素材見本市のミラノウニカ(MU)20～21秋冬は、ダークカラーを基調にしたレースやジャカードがいっぱいだ。色のコントラストや誇張された柄の強さに、素材の透け感や軽さなどの官能性を加えている。
精度の高い身体採寸テクノロジー「ボディグラム」を展開するボディグラム社(米国)は日本法人ボディグラムジャパンを設立した。ボディグラムのBtoB向けサービス提供は今回が初。世界で収集した多様な人体データを蓄積し、人工知能が全身の推定採寸を行う。スマホで撮影した4枚の画像と伸長、体重、性別、年齢の４つの情報で被写体のボディーラインを自動検出する。服を着たままの状態でも撮影可能で、米国では特許技術として認可されている。
繊研新聞社が実施した「18年度アパレル業績アンケート調査」によると、18年度のアパレル事業(服飾雑貨を含む)は全体として縮小傾向が続いているものの減少幅は狭まった。猛暑や暖冬の影響を受けつつも微減に踏みとどまり、強みが明確な商品でコアなファンをつかんでいるブランド事業の健闘が光る。
呉服業界が若者開拓に向けた浴衣の開発に乗り出している。やまと(東京都渋谷区)はオーガニックコットンを使い、「エシカル消費」を強調した浴衣を発売した。三松(東京･新宿)はレースを用いたデザイン性の高い小品を揃える。和装離れに歯止めがかからない中、従来のデザインにこだわらない浴衣で若者の取り込みを図る。
ワークウエアの19秋冬向け防寒の新商品は、バッテリーによって保温性を高める〝電動化〟が進む。暖冬で防寒商品の販売不振が続く中、薄手でも高い保温性を維持できる点や取扱いやすさなどから、秋冬商品の新たな切り札として浮上する。夏場に電動ファン(EF)ウエアの販売が大きく増える中、秋冬商品でも夏場のEFウエアのような位置付けで商品を育てていこうとする試みが広がりつつある。
山喜は、シャツの梱包袋や襟サポーター、ピンなどをエコ素材に変更する。サスティナビリティー(持続可能性)が社会的関心を集める中、エコ対応を強める。シャツは仕上げ用付属品が多いアイテムだが、形状や素材を見直し、30年までにプラスチック製仕上げ用付属品の全廃を目指す。PBの「シャツハウス」では20年春から、テンタックの「クリーンナノCO2オフ」を梱包袋に採用する。プラスチックなどの素材にレジンペレットを3％加えることで焼却処分の際に発生するCO2を削減する技術。
日本のデニム生産が正念場を迎えている。2000年ごろをピークとしてジーンズの生産数量は減少した。国内NBの落ち込みに伴い、大手紡績も軒並みデニム事業を縮小し、自社ロープ染色設備を持つ大手一貫デニムメーカーはカイハラ1社となった。メーカー各社はヴィンテージデニムに加え、機能や環境対応といった様々な差別化を進め受注量の確保に注力、原燃料コストも上昇するなど、業界を取り巻く厳しい状況は続いている。
都心百貨店の婦人特選衣料雑貨売り場が売り上げを伸ばしている。株価など景気に左右される特選ゾーンだが、18年は増収を確保し、引き続き19年春夏も売り上げが前年を上回った。インバウンド需要が増えているだけではなく、国内上顧客の囲い込みやミレニアム世代の獲得による国内客の買い上げ増が下支えした。
CBRE（東京都千代田区）は、「開花するポップアップストア」と題して、最近増加が目立つ期間限定店の現状と方向を分析した。これからはARやVRを使った店づくりが盛んになるとしている。
日経MJの｢第47回日本の専門店調査｣18年度で、17年度と比較可能な総売上高は3.2％増。増加は4年連続だが、ネット通販が普及するなか、専門店の経営環境は厳しさを増す。ただ、弱みとされた｢店舗網｣を巧みに活用した企業は成長を続けており、戦略の巧拙が業績の明暗を分けている。カジュアル衣料全体の売上高は伸び率が3.3％増と前回の0.6％増から上昇した。
商社の18年度繊維事業の連結･単体を組み合わせた売上高は、26社中15社が増収だった。26社の合計は、2兆7057億円で17年度と比べて5.6%伸びた。前年と比較可能な25社でも5.2%の増収となった。
グローバル大手小売り3社の直近四半期業績は、実店舗とネットの買い物環境の統合が実ったインディテックスが2～4月は増収増益を維持、H&Mは増収こそ果たしたものの、販管費がかさみ、3～5月で営業損益を強いられた。ファーストリテイリングは、上期に冬物の売れ行き不振に見舞われたが、3～5月期が国内の在庫水準の適正化が進み、中国事業も好調で、増収増益を果たした。
中古品リユースのベクトルは今秋にも、買い取り網の拡充に向けた新サービスを始める。利用者がスマートフォンのアプリで即時査定した商品を指定のロッカーに納め、ロッカー業者がベクトルの店舗に配送する仕組み。中古品の買い取り競争が激化するなか、利用者の利便性を高め、低コストで買い取り拠点を増やすことで調達力を高める。
大手百貨店のインバウンド需要の伸びが鈍化している。19年度の免税売上高は依然として前年実績を上回っているが、ここ1～2年の2ケタ増を続けていた勢いがない。消費の先行きに不透明感があるだけに、訪日リピート客の囲い込みや決済など利便性の向上策が欠かせない。
分社化に業態転換など基本的な構造改革のもと、GMSに衣料品は新たな売り場を設けて活路を見いだそうとしている。長期にわたる後退からの反転を目指すだけに、これまでのあり方を大きく変える必要がある。置かれた状況を生かすことも欠かせない。
日経MJの18年度の｢第48回日本の卸売業調査｣で、全14業種の売上高の合計は前年度を1.2％上回ったが、営業利益は3.8％減。運転手不足に伴う人件費の増加などが重荷になっている。繊維卸は売上高の合計は前年度に比べ1.3％増えた。消費者の低価格志向は根強く、実店舗のあるアパレル系は不調。挽回策としてデジタルシフトを進める。ネット通販強化などを打ち出したが、セールの乱発などもあり営業利益は25.4％減った。
繊研新聞社が実施した「18年度専門店ランキング調査」がまとまった。前年と比較可能116社の合計売上高は4兆7043億円で前期比2･2%増だった。減収企業の数が多く、伸び率は鈍化したが、ユニクロを中心に売上高上位企業の増収高が大きく、全体では増収基調を維持した。また、粗利率の低下が響き、営業･経常利益は減益基調だった。前年と比較可能な105社合計の期末店舗数は前期より減少した。
定額料金を支払って商品やサービスを継続利用する、サブスクリプション型のビジネスモデルが脚光を浴びている。デジタル分野からモノの提供に広がり、コト消費でも浸透する。大手企業の参入が相次ぐ一方で、サービス乱立による競争激化で撤退も目立ち始めた。モノの所有から利用へと人々の消費意識が変化する中、選ばれ続けることは容易ではない。データ分析を通じて付加価値を高めることが、戦国時代を勝ち抜くための必須条件になっている。
衣料品の在庫廃棄問題が社会的に注目されるなか、メーカー、流通、メディア、消費者など、ファッションにかかわるあらゆる人を巻き込み、業界の課題解決に取り組むプロジェクト｢フォー･ファッション･フューチャー｣が立ち上がった。8月に｢ロス･オブ･チャンス？｣と題した第1回のイベントが東京で開かれ、ファッション業界の新たな可能性やビジネスチャンスにも話題が及んだ。
繊研新聞社が実施した「第24回全国主要SCアンケート調査」によると、百貨店、GMSなどの核店舗を除いた18年度のSCの施設別売上高は全体の6割が増収となった。自然災害に見舞われインバウンドの来館が減る場面はあったが、積極的なテナントの入れ替えなどで増収基調を守った。とりわけ上位の強さが際立った。
オムニバス、デジタルトランスフォーメーション、ニューリテールといったITを利用した新たな小売業の議論と試行が、国内ファッション産業でも活発になってきた。リアルとバーチャルとの融合が目前に迫る今、未来のファッション産業を分析している。
百貨店の外商が転換期を迎えている。富裕層の消費は引き続き堅調だが、担当者が得意先の自宅に足しげく通ったり、店内を案内して商談に結び付ける従来のやり方が通用しにくくなった。顧客の買い方や購入する商品が変化しているのが要因だ。マンツーマンの個人からIT(情報技術)を使った組織への対応で、新しい外商ビジネスの枠組みを再構築していく必要がある。
日経MJの百貨店調査18年度で、全国の百貨店売上高が既存店ベースで17年度比0.2％増となった。2年連続のプラスだが、ほぼ横ばいの水準だ。主力の衣料品販売は低迷続きで、頼みの訪日客消費も伸びが鈍化。富裕層は高額でも自分好みの商品を吟味する傾向が強まる。大手各社はデジタル機器の導入などで現場の負担を軽減する一方、販売員がきめ細かい接客に集中できる仕組み作りに動く。
東京･渋谷で今秋冬、大型商業施設の開業が相次ぐ。11月、12月と開業する3施設はいずれもオフィスも入る複合型ビル。エンターテインメントも含めて、「時間消費」機能を充実する。ファッションは若い世代だけではなく、高感度な大人客の取り込みも狙う。
米欧の労働市場が、少子高齢化による人手不足に悩む日本と似た様相を示してきた。米国では今後10年ほどでベビーブーム世代の4200万人もの労働者が職場を去り、団塊世代の大量退職が進んだ日本を追いかける。人手不足を補う省力化の新技術を活用する動きも勢いづいており、｢課題先進国｣といわれる日本が課題の解決では先を越されかねない。
18年12月末にCPTPP(環太平洋経済連携協定)、今年2月にはEUとのEPA(経済連携協定)が発効した。世界経済の低迷や為替の影響などにより、輸出では大きな効果はまだ見えないが、自由貿易圏の拡がりを生かし、商社は海外市場の開拓に力を入れている。
米小売業で｢リコマース｣という言葉が使われるようになっている。｢リ｣はケース･バイ･ケースで変わり得るが、｢レンタル｣｢リセール｣｢リユース｣｢リサイクル｣を指し、伝統的な小売り手法に、リコマースが絡んできているのが新しいトレンド。同時に今までレンタルするという発想がなかったものまでレンタルできるようになっている。基本的にはオンラインベースで、この動きは今年に入って本格化している。
都市部の商業施設が、イベントスペースの活用で成果を上げている。新設や増設による同スペースは、ディベロッパーと出店者双方のテストマーケティングのほか、話題性や集客を高める狙いがある。開設後1年以上の商業施設に聞くと、いずれも当該地区は収益性が向上している。
郊外都市にある百貨店が、自主販売売り場の構築に動いている。地方都市の百貨店同様に、郊外都市にある支店の売り上げも減収に動いているところがほとんど。インバウンド需要はほぼなく、デイリー需要が見込める食品は堅調だが、衣料品を中心とする非食品の売り上げは都心以上に厳しい。地域ニーズに対応し、潜在需要を掘り起こすには、店独自の自主売り場を開発せざるを得ない。
セレクトショップ大手が台湾での展開を加速する。ビームスは22年までに2店の出店を目指す。ユナイテッドアローズは既存の主力ブランドに加え、手ごろな価格帯のブランドの展開を模索する。台湾は日本と地理的な距離が近く、ファッション感度も似ている傾向がある。各社は台湾を足がかりに、海外での事業拡大を進める。
専門店業界を支える"人材"について、各社が現在の課題をどう認識し、対策を講じているのか。繊研新聞社が実施した18年度全国専門店アンケートの中で、従業員の定着や働き方改革に関して質問したところ、99社から回答があった。有給休暇取得の促進をあげる回答が非常に多かったことに加え、適切な人事評価など一人ひとりに焦点をあてた対応も重要視されている。
梅雨まっただ中、この時期に気になるのがオフィス着の管理方法だ。大事なビジネスシーンで服装の臭いや汚れは禁物だ。部屋干しで嫌な臭いを抑える工夫や、清潔感のある衣服の選び方などを探っている。
総務省統計局の家計調査によると、19年5月の1世帯あたりクリーニング代支出額は、全世帯平均で前年同月比4.7%増の830円。勤労者世帯の支出額は17.6％増の904円。全世帯の利用頻度は20.5％増の0.53回、1回あたりの支出額(１客単価)は13.1％減の1566円。勤労世帯の利用頻度は28.3％増の0.59回、１客単価は8.3％減の1532円だった。
TOSEIは、メルカリと協業し、同社が首都圏で直営するコインランドリー3店でメルカリに出品する洋服を洗濯、すぐに撮影できるブースを設置した実証実験を開始。商品が洗いたてであることを証明することで価値が上がるからだ。
西海岸のドライブスルーのユニットショップではシャツは2＄95(325円)、パンツ745円、ジャケット1100円で展開、一方、大手チェーン店は先の価格より1＄安く、競争が激化していた。20年にはカリフォルニアではパークが完全廃止となることから、これを機に廃業する業者が続出し、米国のホームクリーニング業界は大きな転換期を迎えそうだ。
木戸商事は、誰が担当しても付加価値の高い商品が提供できることをめざし、「さっぱり洗い385研究会」を定期的に開催している。6月には、移染したワンピースや黄変した浴衣、茶色のシミが浮き出た帽子をきれいに復元する技術を紹介した。この技術は、「さっぱり洗い」システム･付加価値マニュアルにあり、個人も大手も関係なく、これをベースにセールスして受注を増やすことを提案している。
総務省統計局は、19年6月の家計調査の結果を公表、上半期の一世帯当たりのクリーニング代支出は前年同月比0.8％減の3483円だった。3、4月の不振を取り返した結果、減少幅を1％以下に抑えた。クリーニング代支出額は、11年以降、隔年で増加と減少を繰り返してきたが、増加見込みの昨年度は2.3％減少した。これは下半期の不振が響いた結果で、今年も下半期がカギとなる。
日本初の「ロッカー使用受渡しシステム」で特許を獲得したスマートクリーニングを展開するアイクトは、ファッション古着の買い取り販売を手掛けるベクトル、即時買い取りアプリCASHのバンクと業務提携し、クリーニング品を回収する際、中古品を集荷してベクトルへ配送、バンクで決済して商品を引き取る仕組みを作った。リサイクルショップには来店しない層にアプローチし、「クリーニングのついでに不要な服を持ち込める便利さ」を定着させることで、今後の市場拡大を見込んでいる。
クリーニングサービスのセール価格表示について、新聞折り込みチラシに実際よりも安く見せかけるような不当表示をしたとして、消費者庁はブルースター(盛岡市のクリーニング店)に対し、景品表示法違反(有利誤認、同法第5条第2号に該当)と認め、同法第7条第1項の規定に基づき措置命令を行ったと発表した。
「洗濯以外のサービスの認知度と利用したいサービス」について、武庫川女子大学の学生が調査を行った。その結果、洗濯以外のサービスとして、しみ抜き、はっ水加工、スニーカークリーニングなどが存在することを知らないものの、パンツの折目加工、宅配などのサービスは70～80％が利用したいと考えていることが明らかとなった。
クールビズや働き方改革でスニーカー出勤が増えている。毎日履くと汚れが気になるが、革製だとジャブジャブ洗っていいか、不安だ。大人のスニーカーの手入れやプロの技を紹介している。
ベビー用品大手のアップリカ･チルドレンズプロダクツが製品を安売りしないよう販売店に圧力をかけていたとされる問題で、同社が販売店の価格を監視する「ネットポリス」と呼ばれる専門チームを設置していたことが公取委の調べでわかった。公取委は、同社に排除措置命令を出した。同社の営業担当者はリストをもとに、担当する小売業者に価格を上げるよう要求。是正されない場合は出荷を停止したり、商品を買い戻したりしていた。
政府は、消費者庁の徳島県への全面的な移転を見送る方針を固めた。事業者に対する行政処分や健康被害対応などの危機管理に迅速に対応することが難しいと判断した。県庁内には試験的に開設している調査･研究拠点「消費者行政新未来創造オフィス」(徳島オフィス)は20年度から常設化し、機能も充実させる。
消費者庁は、「光触媒マスク」について、花粉やウィルスを分解し体内への吸入を防ぐかのような宣伝に合理的根拠はなく、景品表示法違反(優良誤認)に当たるとして、大正製薬など販売企業4社に再発防止などを求める措置命令を出した。光触媒には有機物の分解作用があるとされ4社はマスクの包装に「花粉を水に変える」「光触媒で分解！」「しっかり吸着 光で分解」などと表示した。
アメリカ･アマゾン･ドット･コムの電子商取引サイト上で販売された商品の欠陥をめぐる訴訟で、米連邦控訴裁判所(高裁)は、消費者は同サイトに出店する外部事業者の取扱品についてもアマゾンに責任を問うことができるとの判断を示した。訴訟はペンシルベニア州に住む女性が起こしたもので、アマゾンのECサイトで購入した商品が原因で片目を失明したと主張。外部事業者と連絡が取れなくなったことから、ECサイトへの出店を認めたアマゾンに賠償責任を求めていた。
防水スプレーを吸い込み、呼吸困難や肺炎を起こす事例が増えている。東京都消費生活総合センターには16年、20代の都民から「自宅の玄関で換気扇を回しながら靴にスプレーを使ったところ、高熱が出て呼吸困難になった」と相談が寄せられた。過敏性肺炎と診断され9日間入院した。スプレーに配合されているはっ水性の樹脂を吸い込むと、成分の刺激に加え、樹脂が肺の中に付着し、呼吸などに支障をきたすと考えられる。
夏休みに入ると川や海は水遊びや釣りなどを楽しむ子どもでにぎわうが、怖いのは水の事故。安全確保に専門家はライフジャケットの着用を勧めるが、重要性はまだまだ浸透していない。自治体が無料のレンタル拠点を設けたり、学校が衣服の上からライフジャケットを着用した水泳の授業を行ったりするなど、大切さを理解してもらうための取組みが広がっている。
環境保護やサステイナビリティーの意識の高まり、レジ袋の有料化も手伝って利用者が急増、エコバッグが売れている。素材を変えるだけでなく、デザインや機能性を向上させた商品のバリエーションが広がっている点も需要を後押ししている。
東京･中央区に1894年創業の浴衣製造卸「三勝」が自社製品の反物や伝統的な染色道具などを展示した小さな博物館がある。「長板中形」という江戸時代からの染色技法を使った人間国宝の作品が目を引く。「浴衣は反物で買って、自宅で縫うもの」古くなれば寝間着にし、おしめに、雑巾にして日本の暮らしに大活躍したものだが、今では既製品やレンタルが広まっている。
遊園地「としまえん」にあるプールで水面に浮かべられた遊具の下の水中に女児がいるのを監視員が見つけた。女児はその後死亡が確認された。同施設は、利用者全員にライフジャケットの着用を求め、身長110センチ未満の子どもは大人の付添が必要だ。被害児の身長は110センチ以上で、ライフジャケットもつけていた。
本稿では、心拍数･心拍変動が計測可能なスマート衣服について解説するとともに、その実用例として、職場環境のウェルネス管理、特に熱中症予防策としての暑熱労働環境の評価への応用について解説する。
細胞加工受託などを行っている神戸医療産業都市推進機構の細胞療法研究開発センター(神戸市)は、細胞加工施設で使用可能な防じん性を備え、かつ快適なクリーンウエアを開発した。開発には、半導体業界向け同ウエアで実績を持つスポーツウエア製造卸、オンヨネ(新潟県長岡市)の協力を得た。インナーが疎水性のポリプロピレン97％製で、ミドルウエアが吸汗速乾性のあるポリエステル100％製の編地で、重ねて着るとインナー内の汗が生地表面に移り、肌面は常にドライな状態となる。
東光リミーのテラックスプリントは、電磁波「テラヘルツ波」を発する人工鉱石のパウダーを他の数種類の鉱石や染料、糊剤と混合して染色するものである。「テラックスクール」では、生地の表に加工して体の熱を吸収発散し、「テラックスホット」では生地の裏を染めて温感効果を発揮する。
クラボウの熱中症対策スマート衣料･管理システム「スマートフィット」が順調に拡大してきた。熱中症対策のソリューションとしてゼネコンなどへの提案を進めた。その結果、18年までに採用社数は約20社にまで拡大した。建設業だけでなく、製造業にも広がりつつあるという。建設現場では人手不足に加えて労働者の高齢化が進んでいることから、労働者の体調をリアルタイムで管理することへの関心の高さをうかがわせる。
HLコーポレーションは、ストールに7種の天然鉱石の混合体「プラウシオン」を含浸させた機能性衣服を販売する。鉱石からの遠赤外線が自律神経に作用し、首や肩の筋肉の緊張をほぐし、血流を促すことによって、ストレートネックや、首･肩の凝りの緩和が期待できるという。
ソニーの温度調整可能ウエアラブルデバイス「レオンポケット」に関心が集まっている。事業化に向けてクラウドファンディング(CF)を開始したところ、6日間強で目標金額の6600万円に到達した。レオンポケットは、スマートフォンアプリで温度を調整する冷温両対応のウエアラブルデバイス。専用のインナーウエアにある背面ポケットに端末を装着し、首元を直接冷やしたり、温めたりする。端末は約85ｇと軽量で、背面ポケットは端末がフィットしやすい設計としているため、違和感なく装着できる。
スポーツギアの変遷について、マラソンシューズを例に挙げ述べた後、東京2020オリンピック・パラリンピックにおけるアスリートを支える技術、さらには暑熱対策について、著者らが取り組んでいる研究･開発事例について紹介する。
若年群では靴履用時に左右振幅が大幅に増加した。このことは、靴履用による不安定さに対して、若年者はフレキシブルに重心を移動させ対応していると推察された。高齢群では、靴履用の影響は限定的であった。
プリント加工のオリオン（奈良県大和高田市）は、高い冷感機能を持つ冷感プリントを開発した。パラフィンの溶解熱を利用して温度を下げる方式である。Q-maxは、0.5～0.9と極めて高い数値を有する。
アツギは、発熱ストッキング「温」を発売した。伸縮することで発熱する機能と、近赤外線をセラミックが吸収して熱に変える機能と、生地が水分を吸湿するときに発熱する3つの発熱機能をストッキングにのせた。
ゴールドウインとスパイバーは、たんぱく質素材を使ったアウトドアジャケットを発売する。アミノ酸の配列や紡糸条件を変え、耐久性･安定性に優れたナイロンのような繊維に仕上げた。しっとりとした肌触りと保温性が特徴である。
ベトナム政府は原産国の偽装が相次いでいることを受け、不当表示の取締まりを強化する。偽装の横行が、ベトナム経由で中国などからの輸入品が第三国に流れる｢迂回輸出｣の温床となっているためだ。米中貿易戦争に伴う中国からの生産移管で急増するベトナムの対米輸出に米国は神経をとがらせている。ベトナムは新たな法令で、米国の制裁関税逃れを狙った中国からの迂回輸出の防止につなげる。
日本高視認性安全服研究所は、会員総会を開き、活動の前進に向けて策定した標語と、高視認性安全服の職業別着用イメージを発表した。企画･販売の現状と今後の方向、機能を保つための洗濯対応などの活動報告を行った。
日本繊維産業連盟は「2030年にあるべき繊維業界への提言」を取りまとめるとした。衣料繊維産業の川上から川下まで「共通する課題を抽出」、当面の対応策を提示する。これまで、繊維ビジョンなどで経済産業省が中心となってまとめてきたが、今回は産業界主導となる。
フェアトレード･ラベル･ジャパンによる日本の国際トレード認証製品の18年の推定市場規模は、124憶円、前年比4.8％増となった。このうちコットンは構成比6.3％で、製品までのリードタイムの長さや、サプライチェーン全体が認証をとることの難しさで、3.3％減だった。
①10月27日(日) 13:00～16：00(大阪)、11月3日(日･祝) 9:30～18:00(盛岡) ②ナレッジキャピタル(大阪) キャラホール都南公民館(盛岡) ③全ク連中青会役員が講師となり中青会事業の紹介や活動の意義について説明するほか、シミ抜き技術やクリーニング店の経営改善など日々の業務に役立つテーマで会場ごとに外部講師を招いて講演を行う。また最低賃金制度の周知と各種補助金の活用に関する講演を行う。④全国クリーニング生活衛生同業組合連合会 TEL:03-5362-7201
①11月9日(土)～10日(日)②信州大学繊維学部(長野県上田市)③ポスター発表のほか、特別講演2件(講師：平井利博氏/信州大学名誉教授 繊維学会元会長)、鴇田 章氏/アンティークストッキング収集研究家)、施設見学(信州大学繊維学部資料館、学内見学、"疾走するファイバー展"展示品見学)④繊維学会 TEL:03-3441-5627 office@fiber.or.jp
①11月11日(土)～12日(火)②大阪科学技術センター(OSTEC)中ホール･小ホール③「泡による洗浄メカニズムと応用展開」一般講演およびオリジナルレポート。一般講演：「ウルトラファインバブル洗浄を搭載した洗濯機の開発」「ファインバブルと衣類の洗浄」ほか ④日本油化学会https://jocs.jp/oil-multi/cleaning detergent/
発行：一般社団法人日本衣料管理協会 会長：小林茂雄／発行人：大谷芳男